体育遊びQ&A

2017.11.22

運動会で何か演出のアイデアがあれば教えてください。

(今回は体育指導員の杉島が回答いたします)

あっという間に9月も残すところあとわずかとなり、運動会に向けての準備が始まる時期となりました。秋の運動会といえば園の行事の中でも上位に入るビッグイベントの一つ。

一年に一回しかないイベントだからこそ、記憶に残る素敵な運動会にしたいものですよね~。

しかし、運動会当日を盛り上げる為に、実際どのような演出をすれば良いのか悩まれている園さんも多いのではないでしょうか?

今回は運動会シーズン直前ということもありますので、おすすめの種目をご紹介するのではなく、日頃から子供達に関わってる先生方にしか出来ない、とっておきの演出方法とそのコツをお伝えします。

先生にしか出来ない演出……、それはずばり、マイクアナウンスです。

なんだそんなことか、と思われる先生もいらっしゃるかもしれません。

マイクアナウンスは、プログラムを読み上げたり司会進行するだけになりがちですが、内容を少し意識するだけで、本番を迎えるまでの子供達の頑張りを大勢の保護者へ正確に伝え、会場全体の共感を誘うことが出来る最高のスパイスとなるのです。

ポイントは、【先生の思い】と【子供達のドラマ】を具体的に盛り込むことです。

ともすると、自分のできる技を各自が見せる様な見せ場で、「○○君は跳び箱が苦手でなかなかうまくいかなかったけど、ようやく3段が跳べた!!」という先生と本人の喜びに反して、

「他のみんなは5段跳んでいるのに何で○○君は何で3段しか跳べないの?」と見られてしまったり、

回遊サーキットを披露しても、どこに注目したらいいか分からず、何となく盛り上がったという漠然とした印象で終わってしまったり……。

せっかくの晴れ舞台に、それはとても残念ですよね。

先生方が日頃からどんな思いやねらいを持って、その種目に取り組んできたかという【先生の思い・ねらい】をお伝えすることで、園の取り組みや、その種目の見どころが伝わります。

毎日一緒に取り組んできた先生方にしか見えない、本番を迎えるまでの子供達のドラマやエピソードなどの【子供達のドラマ】を伝えることで、当日の見た目の印象だけでは伝えきれない、子供達の頑張りを伝えることができ、会場全体の共感を呼び、盛り上がります。

例えば、ねらいや見どころをお伝えするなら……

・回遊サーキットは、待ち時間が少なく短時間でも運動量を確保できる、というような「種目のねらい」の解説

・毎朝回遊サーキット行うことで、子供達が体育遊びが大好きになり、日常的なものになってきたというような「効果」の報告

・今日のためではなく、日頃から経験している遊びを見てもらいたいという「視点」の提案

・後半には今頑張っている技に挑戦する「チャレンジタイム」があるので、ぜひ声援を送ってくださいという「応援」の呼びかけ

そのうえで、子供達の普段の様子をまじえた実況中継を加えてみましょう。

「アッ、〇〇ちゃん転びましたが、強い!すぐに立ち上がりました!」

「一週間前まではうまく行かなかったのに、◯◯ちゃんと一緒に頑張って遂に昨日達成しました!」

「今日は緊張でちょっとうまくいきませんでしたが、いつもはクラスで一番ですよ」

「鉄棒でギューが上手な子が増えてきた〇〇組です。もうすぐ逆上がりが出来そうです」

などの担任の先生だからこそ話せるエピソードを入れると、クラスの想い自体が演出となって、保護者に共感しながら観てもらうことができます。

子供達もいつもの得意な遊びをするだけですが、たくさんの拍手や歓声、応援して貰えるのですから、気分も盛り上がります。

運動会当日が迫ってきている分だけ、たくさんの思いとドラマがあることだと思います。

是非、【先生の思い】と【子供達のドラマ】を添えて、記憶に残る素敵な運動会にしてください。

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