所長ブログ

楽しいからこそ熱中し、免疫力が育つ。 今こそ楽しく活発な遊びでウイルスに負けないこどもを育もう!

2022.03.26

さまざまな暗いニュースが多い中、コロナ禍に負けず逞しいこども達を育まれる全国各地の先生方のご苦労を心よりお察しします。
そんな中でお電話や出張先で各地の先生方と語り合う中で、改めて本来の免疫力、生きる力についての話題で熱くなりました。

今回は、生きる力を育む、熱中できる活発な楽しい遊びの6つの効果と仕組みについてお伝えします。

笑顔、笑い声、「楽しい」「気持ちいい〜」「快感〜!」という感情が免疫力を高めます。

大人もこどもも、毎日常時、体の中には無数のウイルスが侵入し、がん細胞も発生しています。
進入ウイルス、がん細胞を退治しているのが、リンパ球のナチュラルキラー(NK)細胞です。
NK細胞が活発な人はウィルスに感染しても発症しにくく、癌にも侵されにくいです。

①仲間と楽しい遊びで全身を動かし大いに笑うと、間脳に興奮が伝わり、生命維持装置が作動し、情報伝達物質の神経ペプチドが生産されます。善玉神経ペプチドがNK細胞と合体しNK細胞をパワーアップさせ、免疫力が高まります。活発になったNK細胞は侵入してくる外的ウイルスを攻撃し、体内で発生し続けるがん細胞も攻撃し死滅させます。

逆に、笑顔と反対の感情(怯え、恐れ、悲しみ、ストレス)はNK細胞を不活化させます。

②脳神経で記憶を司る海馬は、笑うとより活性化し記憶力がアップします。脳波アルファ波が増えてリラックスし、大脳新皮質に流れる血液量が増加し、思考力や判断力も向上します。

③力一杯遊んで大笑いすると、深呼吸や腹式呼吸をしてるのと同じ状態になります。肺活量がアップし、発声する力を向上させ、身体中の酸素量が増えると、血液は全身を巡り発育期の新陳代謝を活発にします。

④楽しい活発な遊びでたくさん笑って交感神経が高まり満足した後、副交感神経に切り替わるとリラックス効果をもたらし落ち着いた精神状態になります。これが習慣になると、自律神経が健全に機能するようになります。

⑤楽しい遊びで笑い飛び跳ねると、心拍数や血圧が上がり、呼吸も活発になります。酸素の供給量、消費量共に増え、全身の機能器官、内臓が大いに動く状態になります。カロリー消費の基礎代謝も高まり、その日のカロリーをエネルギーとして使い切り、太りにくい体をつくります。

⑥楽しい遊びで、幸福ホルモンが分泌されると、幸福感をもたらします。幸福感に満たされる遊びの途中で転んで痛い思いをしても、「強い強い〜!」と言われると、モルヒネの数倍の鎮静作用で痛さを我慢して立ち上がり、怪我や痛みに強い感情を養う経験にも繋がります。

これからの時代を明るく逞しく生きるこどもを育む為に。
楽しい活発な体育遊びは、成長発達の著しい幼少期には、毎日欠かす事のできないとても重要な生活習慣であり発育刺激習慣と言えます。是非、園、学校の環境に合わせた「熱中できる遊びの習慣」をお楽しみ下さい。

安田式体育遊び研究所 居関達彦

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