喜び上手は躾上手 〜保護者講演会にて〜
2018.02.28
神奈川県へ、子育て奮闘中のお母さんお父さんが集られる会に招かれて、「体育遊びが育む心と身体の育ち」についてお話させていただきました。
講演会の内容を簡単にまとめます。
子供のやる気の源は、家族に「喜ばれたい」という気持ちです。
親子の深い絆を形成するには、日常的に応答的に関わりながら「いつもあなたの頑張っている姿、楽しそうにしている姿を観ているよ」という視線を送り、子供が安心感に包まれることが必要です。
親が喜び、自分も楽しいと思える目当てを見つけることが出来た子供は、自発的に飽くなき挑戦と工夫を繰り返し、「楽しそう!」「やってみたい!」「出来そう!」「出来た!」この順番で成功と挑戦の体験を積み重ねていきます。
「逆上がり出来るようになった?」「跳び箱べるようになった?」と子供をチェックしないで下さい。
注意や指示、要求ばかりされたら嫌々ながらやる子か、勝手気ままにする子の、両極端な状態になりかねません。
日々の生活の中で、子供と関わりながら子供の無限の可能性を引き出す為に、子供の少しの変化に気付いて、共感し、喜び、しつけ、激励したりして温かく見守ってください。
家庭では「逆上がりが出来なくても人生困りません」というくらいの大らかな雰囲気で、園・学校の先生は全員達成を目指して情熱的に。この両輪が子供の心身を力ませず生き生きと育みます。
親、先生と共感し深い絆で結ばれた子は、親、先生が楽しそうに接するあらゆる人と社交的に接することができるようになります。
「情緒の絆」は連鎖するのです。体育遊びなどの集団活動に入れない子は、楽しさを共有できる友達がまだいないのです。その子のためにも、先生、親同士が楽しく仲良く接し、その子が心を力ませずに友達を増やせる環境をつくっていきましょう。
幼少年期に仲間と楽しい感情を共有する体験を積み重ねていると、互いに共感し様々な事に挑戦したい、頑張りたいという気持ちが芽生えてきます。
子供にとっての努力は、大人の考える苦労を伴う努力ではありません。
繰り返し仲間と楽しみながら挑戦するのです。
このような楽しい感情の伴う成功体験を多く出来た子は自尊感情も高まり、将来どんな分野の活動にも生き生きと取り組める子になります。
連続逆上がりを達成した子供達が披露してくれました
この話の後に、子供達が外に飛び出してきてくれ連続逆上がりを披露してくれました。
まさに燃える集団となった感動的な子供達の姿でした。