所長ブログ

ぶつかる怪我を減らすには

2018.09.06

先日の研修会で「子供同士が衝突する怪我が続いたのですが何か改善する方法はないでしょうか」という質問を頂きました。

お友達とぶつかって怪我、遊具にぶつかって怪我。
これは環境をいくら整えても減らせる怪我ではありません。

子供自身が人の動きや状況の変化に反応し、危険を察知して回避する「安全能力」を向上させることが解決につながると考えます。
「安全能力」が向上するという「ねらい」を盛り込んだ楽しい遊びを、存分に経験すれば、おのずと「安全能力」は向上します。
具体的には、お互いの動きを意識し合う遊びの中で、視野が広がり、眼球運動の速度が向上し、とっさの時に互いに避ける、力をいなすといった身のこなしが可能となります。

鬼ごっこやシッポ取りは安全能力向上にとても有効な遊びですが、鬼ごっこを楽しめるようになるまでの経験も非常に大切になってきます。
これまでの講座でいくつか紹介していますが、安全能力を高める遊びをいくつか挙げてみましょう。

三角サーキット(9月アップ予定)

1.2歳クラスの皆で、先生の元へ順番に巡ってハイタッチをしていきます。
皆の動きにつられて回遊しながら視機能の向上を促し、目と手の協応動作を促します。

ジャンケン折り返しサーキット(今秋アップ予定)

ジャンケンゾーンで相手に勝ったらハイハイ、けんけん、スキップ、サイドステップ等の動作で折り返し地点を往復し、繰り返し楽しみます。
どちらの足も左右差無く出来るようになることでバランス感覚と体幹が整い、判断力と、とっさに危険を回避する身のこなしを体得出来ます。

お友達と一斉に動く回遊サーキット

ハイハイ、けんけん、横転、スキップ、かけっこ等の多様な動作を盛り込みます。
心と身体の力みが取れ、基本動作を体得しながら危険を回避する身のこなしを体得出来ます。

横転
ケンケン足変え
平均台ジャンケンサーキット

ハイタッチリレー

相手チームの誰かとハイタッチしてから折り返すリレーです。
走ってくる相手とハイタッチをすることで視機能(視野の広さと遠近感)を高め、目と手の協応動作を促します。

ハイタッチリレー

これらの遊びで培われる安全能力は、遊びの中での衝突や転倒だけでなく、自転車、バイク、車を運転するといった将来の生活の安全にも欠かせない能力です。
出来る範囲で大人も一緒に参加して楽しんでみてください。

安全能力とは?

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